My Hiroshima
今日8月6日は広島に原爆が投下された日。今年で68回目の夏。
今日広島の平和記念式典で松井広島市長は
「世界の為政者のみなさん いつまで疑心暗鬼に陥っているのですか。威嚇によって国の安全を守り続けることができると思うのですか? 広島を訪れ、被爆者の思いに接し、過去にとらわれず人類の未来をみすえて、信頼と対話に基づく安全保障体制への転換を決断すべきではないですか。ヒロシマは日本国憲法が掲げる崇高な平和主義を体現する地であると同時に人類の進むべき道を示す地でもあります」と訴えました。
「絶対悪」である核兵器の廃絶と平和な世界の実現に向け、力を尽くすことを誓うと宣言しました。
今日、NHKの朝のニュースをみていたら、森本順子さんがオーストラリアで原爆について語っておられる映像が出たので、今日は森本順子さんが書かれた絵本の紹介をしたいと思います。(写真は右下にカーソルをもっていくと拡大マークがでます)
左は最初に発行された英語版。 右側はその後発行された日本語版(英訳つき)
オーストラリアに住んでいる私の友達が森本順子さんと知り合って、私が日本で平和運動をしていることを森本さんに話してくれたら、森本さんは、私の友達を通して、私に「My Hiroshima」の英語版を送ってくださって、その後、日本語版ができて、日本語版を10冊、運動に役立ててくださいと言って、送ってくださいました。
私は地域で子どもたちに読み聞かせをしている人や、平和運動をしている人たちにこの本を見せたらぜひ、譲ってほしいと言われて、8冊をその方たちにもらってもらいました。
図書館にも寄付したいと思って、図書館に話したら、その本をどうやって使うかは図書館の判断にまかせてほしいと言われ、どうしたものかと思い、まだ図書館には寄付していません。書架に並べるか、ほしい人にもっていってもらうか、それは私が決めることではないそうなのです。
大切な本なので、どうしたらいいものかなあと思っています。
私の手元には私の分をのぞいて、英語版と日本語版(英訳つき)が一冊ずつあります。
復活ドットコムで扱っているようですが、今在庫切れで、登録はできるようです。
本が手に入りにくいようですので、森本順子さんの「あとがき」を抜粋して載せます。
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戦争も原爆を落とすのも、誰でもない、人間自身がやるのであって、他のなにものがやるというのか。人間を大切に思う心の欠落した大人たちの仕業であれば、そんな大人に決してならないよう、ひとりひとりの大人が、目の前の子ども達に、人間を大切に思う心を、教え、育てていく事こそ、大人としての義務、責任というものであろう。
戦争も原爆も、決して遠い昔話や別世界の出来事ではないことを、「私」という平凡なひとりの子どもの生活を通して、この絵本を見る子どもたちに感じ取ってもらえるなら幸いである。
ここで是非、紹介しておきたい事が有る。
1987年絵本「My Hiroshima」がオーストラリアで先ず世に出たいきさつである。
編集会議で日本は敵国であったことや捕虜虐待の問題などをあげての論争の末、ついにはロンドン本社の社長を説得するなど高いハードルを幾つも越え、編集長アン・イングラム女史は「人類として子ども達に是非教えておくべきこと」という強い信念を通されて、ようやく出版が実現したのである。以来アメリカをはじめ、英語圏の国々に広まり、日本でも出版され今日にいたっている。
2010年春
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絵本は今、手にはいりにくいかもしれませんが、You tube↓では森本順子さんが、体験を語りながら、絵本に描かれている絵も交えて、この本を紹介しています。オーストラリアでつくられた動画なので、英語の吹き替えになっていて、英語の吹き替えをしているのが私の友達です。
↓は2分の短いバージョン
こちらは↓10分
絵本の最後のページ↓
1932年 広島市で出生
大阪市および交野市の中学美術科教諭 児童画教室主宰
1981年 大阪府交野市市史編纂委員
交野市市史民族編全挿絵、交野郷土史かるた全挿絵を担当
1982年 オーストラリアシドニーに移住。墨象及び絵本の世界に入る。
日本民話、日本文学をベースにしたもの、禅の話、創作話など。
1987年と1997年 The Children's Council of Australiaより Book of the Year Award
1988年 NSW児童文学賞など計6回受賞