「福島第一原発 一号機原子炉に核燃料なし」 と映画「日本と原発」

NHKNESWEBより
東京電力福島第一原子力発電所で行われている、レントゲン写真のように建屋を透視して溶け落ちた核燃料を捜す調査で、1号機では原子炉の中に核燃料が見当たらないことが分かりました。ほとんどの核燃料が原子炉の底を突き抜け、格納容器に溶け落ちている可能性が強まり、廃炉の厳しい現実を改めて示す形となっています。
 
専門家は「原子炉を突き抜けたか」と
今回の調査を行った高エネルギー加速器研究機構の高崎史彦名誉教授は「原子炉の中で核燃料があるべきところに何も確認できなかったので、おそらく1号機は核燃料がすべて溶け落ちたのではないか。原子炉の底にも燃料の塊らしい形が見られないので、原子炉を突き抜けて格納容器の底に落ちてたまっているのではないか」と話しています。
詳しくはこちらを見てください。↓
 
それについてNHKの福島放送局では放送しているのです。
 
こんな大事なことをどうしてNHKは全国放送しないだろうか。
「政府が右というものを左というわけにはいかないだろう」というのが籾井氏が就任のときに話した言葉。
籾井氏はそれを貫いている。
安倍首相が「福島の原発事故は完全にコントロールしている」と世界に向けて発信しているのを、コントロールできてないとは言えないじゃないか、とでも籾井氏は思っているのだろうか。
福島原発事故は福島だけの問題ではなく、すべての国民が共有しなければならない問題で、こんな大事なニュースを全国に向けて発信しないNHKはメディアの役割を放棄している。
 
NHKへの抗議はこちら↓
NHK視聴者コールセンター代表電話0570-066066
コールセンターFAX 03(5453)4000
 
 
もし、原子炉(建物)床を突き破り地層に達していればの話です。↓(FBより)
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<在日スイス大使館がこの図解に手を入れたものを公表し(Radioactive Contaminated Water Leaks (Update) _December 2013 )注意喚起しているそうです。>
 
安倍首相はオリンピック招致のプレゼンテーションで世界に向けて次のように発信しました。
「汚染水による影響は福島第一原発の港湾内で完全にブロックされている。日本の食品や水の安全基準は世界でも最も厳しく、健康問題は今もこれからも全く問題ないことを約束する」と。そして「福島原発事故は完全にコントロールしている」とも。
 
メルトスルーした核燃料の行方はだれも見ることができない。
一号機の核燃料の行方もわからず、廃炉の工程さえも絵に描いた餅になりかねない現実で、原発事故などコントロールできてるわけがない。
 
 
今、全国各地で「日本と原発」という映画の上映会が開かれています。
藤沢では3月15日に、茅ケ崎でも2月25日に上映されました。
どの会場でも満員になっています。
「日本と原発」公式サイト http://www.nihontogenpatsu.com/
 
製作・監督 河合弘之 構成・監修 海渡雄一
 
この映画は、弁護士河合弘之と盟友弁護士海渡雄一、訴訟を共に闘う木村結の3人が多くの関係者、有識者にインタビュー取材を行い、現地での情報収集や報道資料等を基に事故に巻き込まれた人々の苦しみ、原発事故を引き起こした背景、改善されない規制基準、エネルギー政策のウソと真実を追求したドキュメンタリー映画である。>(公式サイトより)
 
裁判は民主主義国家の安全弁だ。すべての原発を止めていける
 
河合弁護士は、映画を作った理由を
「裁判はたったひとでも正義をかけて闘える民主主義社会の安全弁みたいなものだ。だから僕はひとでも闘う。でもそれだけじゃ、みんなに伝わらない。ひとりでも多くの人に真実を伝えるには、やはり映画しかない」と言っています。
 
映画の後の海渡弁護士のお話。
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河合さんはこの映画を2年以上まえからつくろうと思っていた。
河合さんが、2013年5月ごろ。映画を作ろうとしたけど、うまくいかない。
声をかけられて、やりましょう、ということになった。
 
福島の災害にあわれた方々の悲劇、あの地域でどうなっているかをきちんと描かないと市民に訴える映画にはならないと思った。
映画の話を聞く一か月前に、浪江の請戸の浜にちょうど行ってた。
そこで話を聞いて、衝撃を受けた。
津波の災害でひどいことが起きたけど、その中で助かったかもれいない命も原発のために避難しなければならなくて、助けられなかった。
これを原発震災という。(原発震災という名前は石橋克彦氏が命名。)
助けられた命も助けられなかった原発事故の悲惨さを多くの人に知ってもらいたい。
これを主軸にすえた。
 
浪江町馬場町長を主役級に据えて、話しを聞いた。
馬場さんは素晴らしい人だと思う機会があった。
住民のことを本当によく考えておられる方。
彼のインタビューは3時間に及んだ。その中からもっとも重要なエッセンスの部分を映画にちりばめた。
消防団の話も浪江の話。
浪江に縁のある方が今日、この会場に来られていることを聴いた。
 
具体的なこの地域の話を聴けば、原発はやめていくべきだと思っていけるだろうと思った。
 
一番作りこんだ、凝縮して作ったのは、
「3月15日の朝、原発がどれだけの危機に陥っていたか」
それをを伝えるべきだと思った。
もともと作っていたら、映画が出来上がったころに出てきたのが吉田調書。
調書をめぐって朝日新聞のバッシングが起きてきて、
いったんできあがったものをご破算にして、シナリオを描き直した。
あの時期にできたからあれだけのものを盛り込めた。
 
原発事故がもっとひどい事故になったかもしらない。
東電は撤退しようとしていたことを明らかにしようとすることによって、もっとひどいことになっていたことを知ってもらいたいと思った。
原発を放棄することになっていたら、この地域も避難しなければならなかったかもしれない。
 
原発を司法の力で止めていきたい。
脱原発弁護団全国連絡会を作って活動している。河合さんと共同代表になっている。
最初にきれいな形で勝ったのが大飯原発訴訟。
これが戦ったきたことの成果。
これからもっ司法の決定を勝ち取っていかないといけない。
 
まもなく高浜原発についても勝利の決定が出ることも確実。
関西電力の弁護士が裁判長を忌避した。却下された。
高裁でどうなるか、ということはあるが。
 
もうひとつの天王山が川内原発
仮処分の裁判を去年の4月から起こした。
12月で審理は終了。細かい質問事項の回答も1月末に出した。
いつ決定がでてもおかしくない。3月末か、4月にかけての司法の決定がおりる。
川内が勝てるかどうか。
 
原発を止めていく闘いに必要なもの。
市民から支えられるということが一番大事。
三つの要素。
1.原発を進めてきた人たちの言ってきたことが嘘、デタラメであることを伝える。
 事実は違う。
 勉強して、脱原発の論客として職場、地域、家庭の人を説得していく
 
2.知識だけに走らず、福島でどういうことが起きているのか、どんな悲惨なことが起きて
  いるのか、感情の部分でも伝えられること。
  そのひとつが浪江町のできごと。
  たくさんの人が災害関連死でなくなっている。
  爆発的に甲状腺がんがおきてくる。
  そういう問題を正確に事実を伝え、共有していく。
 
3、自分がやればなんとかなるのではないか。みんなが立ち上がればなんとかなるのでは
  ないかという脱原発に進む決意。それをみんなが持たないといけない。
 
☆この映画を見るまでは原発をやっていいかわからなかったが、この映画を見て、原発はや
 めようと思った。
☆反対していたけど、これまで運動していたけど、疲れて、やめていたけど、もう一度やっ
 てみようと思った。
 
そういう人たちが増えてくることを期待して、映画を作ったけど、そういう人たちが現実に増えている。
自主上映は全国200カ所。今では300カ所になっているかもしれない。
 
国会とか司法は遠いところかもしれない。
裁判官も人の子。自分のまわりでどういう話をしているかに影響を受ける。
世論調査をしたら6割7割の人が原発に反対。
それに反するような判決は書けない
もうだめだと思って黙ってしまったらその数はなくなる。
 
①知識。
脱原発の世界をめざしてたちあがろうというという意思、勇気。
被害者に対する同情。
 
それらが人々の中で凝縮していいくと脱原発が実現する。
 
3.11にドイツのメルケル首相があんなことを言ってくれたのに、どうして安倍首相には通じないのだろうか、と思うが、メルケルさんの話を聞くことによって、多くの人が原発はやめた方がいいと思う。
小泉元首相も、言い出すのは遅れたけど、反省してほしいけど、彼もいうようになった、言い続けてくれている。
 
10年前、20年前の脱原発運動はマイノリティの活動だったか、今や我々はマイノリティではない。マジョリティになっている。一斉に声を上げることによって、現実に脱原発が実現できるんだということを全国津々浦々に広めていくために映画を作った。
 
一回5万円で自主上映ができる。
全国どんなところでも呼ばれたら都合のつく限り、話しに出かけていこうと思っています。
 
 
映画のシナリオが出版される。6月に集英社新書から。
 
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お近くで上映会があるときはぜひ、見てもらいたい映画です。
3月22日には千葉県佐倉市で上映会があります。
午後の部の方が比較的すいているそうです。
佐倉市での上映会は参加費無料です。
詳しくは下のブログを見てください。
 
 
各地の上映スケジュール↓