安保法制違憲訴訟 差し止め請求

昨日は安保法制違憲・差し止め請求事件の第8回口頭弁論がありました。
東京地裁前で12時半からアピール行動
12時55分から抽選に並んで、13時10分に抽選。
昨日は傍聴席98席に123人が傍聴希望に来たので、抽選になりました。
抽選に当たり、よかったでした。
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この日の原告尋問にたつジャーナリストの志葉玲さんもアピール行動に参加。
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この日は原告の尋問があり、7人の方が証言台に立ちました。 被告側からの反対尋問というのはありませんでした。

83才の空襲体験者の女性は、
親と離れて学校ごと宮城県学童疎開させられた。
学童疎開の意味は、次期戦闘者を温存するための国策だった。
1945年3月10日、親に会うために汽車で上野に着いたら、そこは焼野原で、津波のあとのように何もないところだった。この方のご家族は東京大空襲で亡くなり、戦災孤児となりつらい人生を歩まれた。
当時、戦災孤児はGHQの命令で戦災孤児狩りが行われ、檻の中に収容された。
戦争が起こると、孤児ができる。
安保法制ができて、日本は戦争できる国になった。長く沈黙を守り続けてきた戦災孤児たちが、今、もう戦争をしてはいけない、と声をあげるようになってきた。
裁判長に向かっても、決して戦争になる国にしてはいけないと訴えてました。

韓国籍のピアニストの女性は
今、ヘイトスピーチが突出した人がするのではなく、一般化してきたことが恐ろしいと話されました。
それはなぜか。それは政治家の発言によるところが大きい。
麻生氏の「ナチスの手口に学べばいい」と発言した。
それはユダヤ人虐殺を擁護、政権の座にいる人が民族差別をしてもいいんだ、と発言している。
安保法制ができて、自衛隊が武器をもつ。
それは中国、北朝鮮を敵国とみなす。
在日朝鮮人参政権を認めない集会が広がる。
最後の砦が憲法9条
戦争をしない。武器を持たない国。ここでなら生きていけると思える。

「政府の暴走を止められるのは司法の力です」と訴えました。
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報告集会のとき、法廷では話せなかった「ショパンが音楽にこめた平和への願いと日本国憲法について」について韓国籍のピアニストに質問がありました。
17時半からの報告集会の様子 マイクをもっているのは寺井弁護士 ピアニストの女性は右端
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それについて、
3年間アメリカに留学したとき、たくさんの音楽家の亡命者に出会いました。
今回、話したかったのは、ショパンというよりむしろハンガリーナチス政権下のときに、コダーイバルトークのことで、彼らはナチス政権下で亡命するかどうか、悩む。
コダーイナチスが自分の国をメチャクチャにしても留まって、国と共に滅びるという。バルトークナチスに対して、耐えられないと言って、抗議文を出して亡命した。
ショパンもそうだったのですが、なぜ、私たちは亡命しなければならなかったのか。
いつ亡命すればいいのだろうか。
ホロコーストで犠牲になった人たちのことを、逃げなかった方が悪い、と言った人がいる。
いつ逃げればいいのだろうか。
民族差別の状況が今、日本にある。
それを裁判官に訴えたいと思って意見陳述には書きましたが時間の関係でこのことは法廷では話せなかった。
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元船員
日本では今、2700隻の船が世界中の海にでている。
戦時中は天皇陛下の命令で乗船。
少年兵たちの死亡率が一番高かった。世界の海に行けると言って、喜んで乗ってきた少年兵たち。
戦争が終わっても、GHQの命令で引き揚げ船として海に出ていた。

今、二隻のフェリーが双日で平時は商業活動をし、有事には自衛隊法のもとで運用される。
乗員は予備自衛官となっている。
断ることは難しい。
戦争になったら徴用令と同じことが起きる。
世界の海にいる2700隻の船を武力が守ることなど不可能。

元JALのパイロット
安保法制は民間航空の安全に逆行している。
日本の空は米軍機優先。米軍機天国。
日本の空は治外法権
日米安保地位協定6条では、日本の航空法は除外。

第二次大戦での敗戦国、ドイツは1993年に、イタリアは1998年にアメリカと対等になっている。
日本だけがアメリカと対等になっていない。

シカゴ条約では民間機の軍事利用を禁止している。
しかし、JALは1997年に米軍機のチャーター機として使われた。

なぜ、米軍はJALを使うのか。
憲法9条があるから、自衛隊は大型輸送機をもてない。
米軍は常時大型輸送機をもつより、コストがかからない。

航空法の武器、弾薬の規定がない。憲法9条があるから、そもそも軍需という想定はない。
政府は安全にやれば運べるといい、政府に運べと言われると、機長は断れる可能性もある。
しかし、断れば機長権限を失うことになる。

1980年 パレスチナリビアのテロにあって、乗客の信頼を失った。
JALはパンナムと同じ道をたどるのではないか。
報復テロに狙われるのではないか。

民間航空は安全の象徴である。
安全なくして労働はない。労働なくして生活はない。

裁判所は法の番人の役割を示していただきたい。

ジャーナリストの志葉玲さん
2002年からイラク現地で取材
2003年イラク戦争
2004年自衛隊イラク派遣本格化
イラクで日本人の拉致、襲撃がおきるようになり、日本はアメリカの犬で、日本人であることで敵対されている
志葉玲さんの友人のジャーナリスト2人が殺害されたときも、彼らが日本人あることを確認して殺された。
イラク戦争に加担してなかったフランス人のジャーナリストだったら、殺されなかったかもしれないと思っている。

自衛隊イラク派遣までは日本は平和な国という認識があった。
イラクファルージャアメリカによって、包囲、、無差別攻撃。犠牲者の9割が一般人。
米兵に対する憎しみが日本人に向けられた。

かけつけ警護はもっとも危険
安保法制はイラク特措法よりはるかに危険な状況。
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報告集会での志葉玲さん
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原発技術者
日本の海沿いにたくさんある原子力発電所
軽い兵器をもって、民間の服装を着て、2~3人で襲えば攻撃でき、原子炉はメルトダウンに陥る。
ひとたび、原発が武力攻撃を受けたら、日本は人々の住める土地でなくなる。
放射能が環境にばらまかれたら、放射能が人々の体にとりこまれたる内部被ばくを防ぐことはできない。

地球のどこでもアメリカといっしょに戦争ができる。
それによって日本が憎まれる。
日本をやっつけたいと思ったら原発を狙えばいい。
安保法制の成立によってその危険性が増した。

自分は高齢だが、子供、孫、その世代にそのような恐れを残したまま死ぬことはできない。

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裁判の後、それぞれの職業や社会的立場から安保法制の違憲性や差し止めを訴えた原告たちの記者会見がありました。
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記者会見に現れたのは2社だけだったとか。
どうしてこういう重要な裁判にマスコミは現れないのか。
安倍政権を許せないと市民が訴えても、マスコミがだんまりではどうにもならない。
先日、ペンタゴンペーパーズという映画を見た。
その中で、ワシントンポストを守った司法は
「報道は民主主義に必要不可欠な役割を果たす。
報道機関が仕えるべきは、統治者ではなく、国民である」と言っている。

日本の報道機関、あの映画を見たのか?
日本の報道機関、司法はどこに仕えているのか。
多くの人がこの裁判の傍聴にきて、裁判所に圧力をかけましょう。

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10月17日は安保法制違憲訴訟・女の会裁判があります。
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第9回差し止め訴訟期日は12月14日(金曜日)です。

国賠訴訟は忌避申し立てをしています。
国賠訴訟は7月20日の期日に3名の裁判官を忌避したため、現時点では次回期日は未定です。
高裁では忌避申し立てが認められませんでしたので、これから最高裁に特別抗告するということです。
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