臨界幻想2011の藤沢公演

昨年12月にも「臨界幻想2011 藤沢公演」のお知らせを書きましたが、いよいよ今週の土曜日となりました。
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「臨界幻想2011」
3月2日(土) 開演15:00(14時30分開場)
藤沢市民会館 大ホール
主催 「臨界幻想2011」藤沢公演実行委員会
料金 一般3500円
    学生・障がい者・20歳以下 2500円
 
問い合わせ 藤沢演劇鑑賞会 ℡ 0466-24-1747
チケット取扱い 藤沢演劇鑑賞会 0466-24-1747
          茅ケ崎演劇鑑賞会 0467-51-6005
          鎌倉演劇鑑賞会  0466-46-4042
 
なぜ、今、この演劇公演に取り組むのか
実行委員会メンバーからのメッセージを紹介します。(実行委員会ニュースより)
 
共同代表 角田正夫
「臨界幻想2011」は30年ほど前に上演されたものの再演ですが、とてもそうは思えない現実感があります。原発は事故が起きなくてもそこで働く人たちに深刻な健康破壊をもたらし、時には死に至らしめるというものです。また事故が起きてしまうと、放射能の恐怖だけでなく、人と人との関係を破壊してしまうという恐ろしい力も秘めています。広島、長崎、ビキニそしてスリーマイル島チェルノブイリと私たちは厳しい体験をしてきたにもかかわらず、今、日本には54基の原発があり、アメリカに次ぐ原発大国になっています。3.11以後停止していた原発も、政府の「事故終息宣言」、大飯原発再稼働、さらに昨年末の衆議院議員総選挙の結果を受けて、一段と再稼働の流が強まっています。こうした中で「臨界幻想2011」が上演されることは、少しずつ遠ざかりつつある福島原発事故の記憶を私たち自身が引き寄せ、再稼働への流に立ちはだかる大きな力にならないかと思っています。
 
斉藤隆夫
日本国民の多くが原子力発電所の「安全神話」を信じて生活していた30年前に「臨界幻想」が上演されていたことを私は知りませんでした。おどろきでした。自然科学者の認識力よりもするどい芸術の力を知ったと思いました。
今夜も政治家が原子力発電所の「再稼働」だけでなく「新設」をテレビで語っています。また国民全体もこの種の人物を選挙で選んでしまいました。こうした流れの世の中だからこそ、「青年劇場」のみなさんには頑張っていただきたいと思います。私たちは演劇や映画「渡されたバトン」の力を信じて、この「芸術」を市民に広げてゆきたいと思います。
 
田村慎一
放射能に汚染された震災瓦礫の広域処理に反対していた阪南大学下地真樹准教授が不当逮捕され、20日間拘留された後12月28日に釈放されました。ほかにも大勢が逮捕・起訴されています。一方原発事故を起こして大勢の人たちに被害を与えた責任者や推進派は一人も逮捕されていません。
原発の声が力で押さえこまれ、憲法表現の自由が脅かされています。この流れはやがて「臨界幻想2011」の公演さえできなくなる恐れを抱かせます。この公演は反原発表現の自由を守るという意味があると思います。
 
溝口鉄也
2012年5月。再演された「臨界幻想2011」を観た。
原発で働くひとりの青年の内部被ばくによる死をきっかけに、ずさんな管理体制がまかり通っていた原発の実態や、利権最優先の現代社会の裏側の黒い部分も赤裸々に暴き出されており、衝撃を受けた。30年も前に、近未来への警鐘を鳴らした作品があったことに、この問題提起がもっと重要視されていたなら・・・と、観ながら痛恨の思いで胸が締め付けられた。チラシに書かれていた「今はもう未来なのか?この30年間は何だったのだ!」の文字が悔しさと恐ろしさでにじんで見えた。(中略)今、こそ未来を見据えながら、ひとりでも多くの人に観てほしい・・・そして話して欲しいと心から願う。
 
黒川栄
かつて生きるために必要以上の獣も魚も殺さない文化を持っていた人々がいた。また植林しても自分の世代で伐採できないのは当たり前のことだった。もちろん今でも、土地は先祖からの借り物だという人もいる。
いつから私たちの生き方は変わってしまったのだろう。次の世代に放射能の危険を残したまま、どうして自分たちだけがぬくぬくできるだろうか。
人間ドラマとしても確かな本作品を通してともに考える仲間が増えるといいなと思っている。
 
島田啓子
総選挙の結果、新政権が誕生し、私たちが恐れていた「原子力ムラ」がよみがえってきました。この舞台を一人でも多くの方に見ていただいて、「原発NO]のために少しでも力になっていけたらと思います。
 
真の文明は山を荒らさず、川を荒らさず、山を破らず、人を殺さざるべし
 
足尾銅山鉱毒被害を身体を張って抗議した田中正造の声が聞こえてきます。
 
 
本公演へのメッセージ
事故から1年10か月、この国で進んだのは汚染拡大と事故の矮小化のみ。世界を破滅へ導く事態の始まりにTV.映画は警鐘を鳴らすどころかすっかり去勢されてしまっている。すべては金。
魂を売り渡した表現者、製作者の作品で一体どうやって観客の魂を震えさせられるのか?
腰の引けた、いや腰の抜けた作り手、演者たち。
「臨界幻想2011」を観て、魂を震わせ、まずは人間に還って欲しい。
 
福島原発の事故はまだまだ続いていて、次の爆発事故につながらないかが心配です。
住民や労働者に、これからどんな症状が出るのか不安です。
そのあと、100年、200年、1000年、1万年、10万年後の子どもたちにも、私たちは責任があります。原爆を原発に変えた儲け主義は、殺人行為です。
原発は無限の恐怖増殖諸炉です。
30年前の舞台が現実のドラマとなった。
 
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藤沢にお近くの方はぜひ、足を運んでみてください。
チケットはまだあるそうです
あの日、原発の事故が起きて、外に出るのも怖かったときのことが忘れられようとしています。
命より経済優先の社会を許してはいけません。
 
デンドロビューム「シラサギ」が甘い香りを漂わせて咲いています。
花の後ろに見えるのは「あなたはどちら 大飯原発再稼働賛成?反対?」のシール投票で使ったボード
 
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